見た目も気になるし、痒くて辛い「蕁麻疹」。
蕁麻疹の中でも特に、原因も分からないし長く続く「慢性蕁麻疹」は、とってもつらいものです。。。
そんな辛い「慢性蕁麻疹」の症状を抑える期待の新星!お薬「ラプシド錠」の情報が解禁されましたー👏👏👏
これまでのお薬「抗ヒスタミン薬」や「ゾレア」で効果がなかった方にも、異なる作用機序で高い効果が得られるかも!?
1人でも多く慢性蕁麻疹を我慢しないで快適に過ごせるようになるために✨「ラプシド錠」についてご紹介していきます😃
蕁麻疹の詳細はこちら
蕁麻疹の注射薬「ゾレア」についてのブログはこちら
目次
慢性蕁麻疹とは?(おさらい)

かゆみや膨疹(ボコボコと膨れた赤み)を伴う蕁麻疹の中でも、原因が分からないため対処がしづらく、長期間継続する(6週間以上)ものを「慢性特発性蕁麻疹」と分類しています。
長い間かゆみや赤みが続くので、症状が抑えられないと辛いものとなります。
慢性蕁麻疹の基本の治療は「抗ヒスタミン薬」です。
ですが、一部の方は「抗ヒスタミン薬」では症状が抑えきれない「難治性」となる場合があります。
その場合は、治療ステップをあげ、「ゾレア」「デュピクセント」今回のテーマである「ラプシド」で治療します。
| 治療ステップ | |
|---|---|
| Step 1 | 抗ヒスタミン薬を使用する(量を増やす、2種類を組み合わせるなどの工夫も) |
| Step 2 | H2ブロッカー薬、抗ロイコトリエン薬などの補助的治療薬を追加する |
| Step 3 | Step 1・2で効果が十分でない場合、「ゾレア」「デュピクセント」「ラプシド」(new!)など、異なる作用機序の薬を追加する |
このあたりの慢性特発性蕁麻疹の情報は「慢性蕁麻疹が治らない方へ|抗ヒスタミン薬で効果不十分な場合の「ゾレア」治療」に詳しく記載したので気になる方はこちらも読んでみてくださいね。
慢性蕁麻疹の新しい飲み薬「ラプシド」とは?
ラプシド(レミブルチニブ)とは
慢性特発性蕁麻疹の飲み薬です。抗ヒスタミン薬で効果が不十分と判断された場合に使用されます。
2026年6月に製造販売承認を取得したばかりの新しい薬で、実際に処方可能になるのはもう少し先になりそうです。
これまでのお薬では効果が不十分だったケースでも、異なる作用により高い効果が得られると期待が高まっています😃
ラプシドの作用の仕組み
蕁麻疹が出るまでには原因となるきっかけ(因子)から多くの通過点があります。
通過点では様々な物質が情報伝達をして最終的に蕁麻疹症状を引き起こしています。

(画像https://www.pro.novartis.com/jp-ja/products/rhapsido/behavior#section01より引用)
ラプシドが作用するのはBTKという酵素(情報伝達役)です。
BTKさんを止めることでその先の作用が起こらず、蕁麻疹症状も出なくなります。
抗ヒスタミン薬との違い
ヒスタミンとは情報伝達の最後の役割となる物質です。
最終的にはここに帰結するため、抗ヒスタミン薬は有効な治療薬です。
ですが、効果が不十分でかゆみ・赤み症状をこれだけでは抑えられなかったケースがあったのも事実。その場合他の作用機序のお薬を追加することで、高い効果が期待できます。
ゾレアとの違い
また、注目すべきは、同じ難治性慢性蕁麻疹の薬であるゾレアの作用点との違いです。
ゾレアはIgEという抗体(情報伝達役ですね)を止める働きでした。(詳しくは前のブログで)
しかし、図を見るとわかるように、一部はIgEさんが関係ない蕁麻疹コースも。この場合、ゾレアは効果を発揮しませんが、2つのコースの合流後のBTKに作用するラプシドなら効果を発揮してくれます😄
ラプシドはどのくらい効果が期待できる?
対象:912例の慢性特発性蕁麻疹で抗ヒスタミン薬による効果が不十分と評価された方
方法:ラプシド25㎎を1日2回経口投与し、非投与群と比較。(12週)
評価:かゆみのスコア、膨疹の数を元にした指標で評価
結果:スコアはプラセボ群(非投与群)と比較してはっきりと症状の改善があった
また「睡眠や日常生活に支障をきたしているかどうか」といった患者様満足度についての調査においても、ラプシドを内服した場合、はっきりと改善が認められています。
ラプシドの飲み方と治療の進め方
治療前の検査
薬の飲み方
ラプシド25㎎錠 1日2回内服
ラプシドの副作用と注意点
上気道感染や点状出血を認めることがある(1-5%未満)
出血のリスクが上昇するため、手術前などは事前に医師に相談しましょう。
ラプシドとゾレア・デュピクセントの違い
|
|
ラプシド |
ゾレア |
デュピクセント |
|---|---|---|---|
|
一般名 |
レミブルチニブ |
オマリズマブ |
デュピルマブ |
|
薬の種類 |
BTK阻害薬 |
抗IgE抗体製剤 |
抗IL-4受容体α抗体製剤 |
|
作用の仕組み |
BTKを阻害し、肥満細胞などの活性化を抑える |
IgEに結合し、アレルギー反応に関わる経路を抑える |
IL-4・IL-13のシグナル伝達を阻害する |
|
投与方法 |
飲み薬(1日2回) |
皮下注射(4週間ごと) |
皮下注射(2週間ごと) |
ラプシドは保険診療で受けられる?費用は?
ラプシド錠は保険適用があります。
《費用》
30日分で1日2錠内服 3割負担 約16,700円/月
まとめ|抗ヒスタミン薬で治まらない慢性蕁麻疹でお悩みの方へ
ラプシドは、これまでの注射薬とは異なる作用の仕組みを持ち、飲み薬による治療の選択肢を広げる薬として注目されています。
ただし、すべての患者さんに適しているわけではなく、治療効果や副作用、費用なども考慮して選択する必要があります。
あつた皮ふ科・美容皮膚科クリニックでは、一人でも多くの方が蕁麻疹による日常生活への負担を減らせるよう、治療の選択肢をご提案していきたいと考えています。
ぜひあつた皮ふ科美容皮膚科クリニックにご相談ください
執筆・監修者紹介
参考文献
1)ノバルティス ファーマ株式会社.「ラプシド 製品基本情報(電子添文等)」.
https://www.pro.novartis.com/jp-ja/products/rhapsido/document
2)Metz M, Giménez-Arnau A, Hide M, et al.; REMIX-1 and REMIX-2 Investigators. Remibrutinib in Chronic Spontaneous Urticaria. New England Journal of Medicine. 2025;392(10):984-994. doi:10.1056/NEJMoa2408792.

