最近、ネットでこんな記事を見つけました。

googleの一問一答みたいなやつ。

『ニキビ治療は美容皮膚科がおすすめです✨✨』

えーーーー!!!😮😮😮まてまてまてまて!!!💦💦💦💦

私、基本的に他院のドクター批判するドクターは浅はかな若輩者と思っています。でもこれに関してはスルー出来ない。。。

私ならこう書きます。

ニキビ 皮膚科 美容皮膚科どっち?

初めて治療する場合はまずは(絶対!!)皮膚科で保険適応のある治療を行いましょう。軽度なら保険治療だけで終了です。

それでもよくならないニキビがあったり、お薬が合わなかったり、ニキビあとが気になる場合は、医師と相談しながら自費診療による治療を検討しましょう。

冒頭の記事を書いたどこかのクリニックが悪いわけではないんだと思います。

多分前後に説明があるんだと思います。そもそも、美容皮膚科でも保険治療やってるとこあるし。

ただ、ここだけを切り取って載せてしまっているこの一問一答形式がめっちゃ誤解を生む😒

これ読んで、美容しかやってないニキビ専門クリニック(しかも高額コース)最初から行ってしまうと泥沼やで、あんた😱😱😱

どういうことか説明させてください。

当院のニキビ治療はこちらをご覧ください


●保険診療と自費診療のちがい

●軽症~普通のニキビ

●自費診療が必要なニキビ

●ニキビあとの治療


【保険診療と自費診療の違い】

自費診療は患者様からすると高いのでいい治療なんでしょう??と思われがちなのですが・・・

実際、10割負担で考えると保険診療のほうが高い!なんてざらですし

保険適応があるということは日本での臨床試験がしてある、いわば国のお墨付き治療ということです。

じゃあ、なんで自費診療があるのか??

 

①美容医療みたいな病気ではないものに対する医療

②まだ日本での臨床試験が十分ではない医療

なんかは保険適応がなく、やりたいなら自費となります。

 

未認可のニキビ治療は②がメインでしょうし、ニキビあとの治療は①に当てはまるでしょう。

ニキビの場合、海外では使用されているのに、副作用の観点や臨床試験が不十分なため自費になっているものがありますから、他の手段がダメな場合はやってみよう!ということになるのです。

 

冒頭にあるQ&Aは『軽症なら自費』✖ ➡➡ 『重症・治りにくいなら自費』◎ ですね。

 

【軽症~普通のニキビ】

保険適応のあるお薬でまずは治療します。

軽症なら外用だけにしたり、そこそこ多いな~という場合は外用+内服などを用います。

以下代表的なニキビ治療薬の臨床試験について

●べピオゲル:ニキビ患者様対象にした臨床試験では1年程度でニキビの数の減少率が約70%に達しており、52週後も効果は持続している

●ディフェリン:ニキビ患者様対象にした臨床試験では3か月後にニキビが改善した方は100人中67人(50%以上炎症性ニキビが減少した人を改善とした場合)、12カ月後も効果は持続。

●エピデュオゲル:ニキビ患者様対象にした臨床試験では1年程度でニキビの数の減少率は約85%に達している

(べピオの臨床試験の結果)

このように、適切に使用すれば保険治療だけでほとんどのニキビが改善しますし、長期的な予防効果も実証されています。

保険治療でよくなるはずのニキビを自費治療でいきなり攻めるのは、ハエにロケットランチャー打ち込むみたいなもんで、『もったいない』し『無駄にハイリスク』です。(←例え合ってる??)

もしくはリスクを恐れるあまり、弱めの(有効率が低い)治療だけを提案されることもあるでしょう。

(ハエはハエたたきで…)

 

【自費診療が必要なニキビ】

とはいえ、もちろん保険治療も100%ではないのです。

そこで、保険では掬えない方には自費治療がおすすめです。

(保険適応の治療だけでは改善しなかった患者様)

●結節や膿疱があるタイプのニキビ(集簇性ざ瘡)

●保険の薬では改善がないニキビ

●保険のお薬で肌が荒れてしまった方

このような方は自費治療もうまく取り入れます。

 

≪当院の主な自費のニキビ治療をご紹介≫

●イソトレチノイン内服・・・欧米では重症ニキビに対する治療薬としてガイドラインに明記されているが、日本では未認可。

●ピル・スピロノラクトン内服・・・欧米ではニキビ治療薬としてガイドラインに明記されているが、日本では未認可。

●ピーリング(外用薬・洗顔せっけんに含有・クリニック施術)・・・ピーリングには様々な種類があり、保険の塗り薬もメインはピーリング剤です。保険のお薬が使用できない場合や不十分な場合、保険適応がないピーリング剤に切り替えたりします。

当院のニキビ治療に関してはこちらもご覧ください

そして、ニキビ治療にめどが立ったらニキビあとの治療に進みましょう。

 

【ニキビあとの治療】

ニキビあとは見た目だけの問題なので完全に自費診療となります。

『思春期が過ぎて自然にニキビができなくなり、今は痕だけです。』という場合はいきなり美容クリニックもいいでしょう。

(ニキビ痕の患者様)

当院では

●赤みの治療・・・VbeamⅡを用いた治療

●凹凸治療・・・フラクショナルレーザーやポテンツァ

などがあります。

詳しくはこちらもご覧ください

ただしニキビがまだあるのにニキビ痕だけ治療をしても、モグラたたきのような状態で先に進みません。『ニキビ痕治療はニキビ治療ありき』です!

 

【最後に・・・】

当院は保険治療では不十分だった方や合わなかった方が美容皮膚科のほうにたくさん来られます。でもその何十倍も保険治療だけでも良くなっている患者様がいらっしゃるのです。

私の娘も今は思春期真っただ中ですが、べピオゲルが肌に合っていて、それだけでコントロールしています。ちょっとのニキビだからと軽く見ず、早めに対処しているので娘はほとんどの期間ニキビゼロですし、ニキビ痕もありません。

軽症の場合でも、どのお薬が自分に合うのか早めに見つけておくのは大事ですね!

 

あつた皮ふ科クリニックは保険診療・自費診療の両方を行っている名古屋市熱田区・中川区から通いやすい皮膚科クリニックです。

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文責:あつた皮ふ科クリニック副院長 佐々木侑里子

あつた皮ふ科クリニック