あれもこれもぜ~んぶ『湿疹』!?
こんにちは~
今日は『湿疹』についてのお話をしていきます!
皮膚科では日々さまざまなタイプの『湿疹』に遭遇します。
あれも湿疹・これも湿疹、、、湿疹ってなんだろう??
そんな疑問にお答えしていきます。
・名前をもらえた湿疹たち
・最後に
『この前治った湿疹とは全然見た目が違うと思って診察してもらったらまた湿疹って言われた😲』
とビックリ、もしくはちょっと不審に思ったり、、、なーんてことありませんか??
それもそのはず湿疹には
『ブツブツ』『小さい水ぶくれ』『ジュクジュク』『ニキビみたいな白いポチポチ』『カサカサ』など
たくさんの症状が同時にできたり、時間とともに変化したり、、、全部ごちゃまぜの皮膚の症状を『湿疹』と言っています。
しかも原因は関係ない!
それどころか、湿疹の多くは原因は不明。
つまり
『痒くて、いろんな症状があって、思い当たる原因がない皮膚炎』がほとんどの『湿疹』
患者様には申し訳ないくらいのざっくり感、、、
原因がないならそれはそれでいいじゃな~い、という前向き思考により成り立つ診断なのです。
そんな湿疹ですが
原因があったり、原因は不明なままだけど症状に一定の特徴があったりするものは
市民権を得て『〇〇皮膚炎』という名前が付けられています(´艸`*)
【名前をもらえた湿疹たち】
手荒れなどに代表されるいわゆる『かぶれ』です。
接触したものの単純な刺激によるものと、アレルギー機序を介すものとの二種類があります。
治療:急性期にはステロイド外用、その後再発を防ぐために原因物質は避けます。
繰り返す湿疹症状を主体とした疾患と言えます。
繰り返すので一旦症状が良くなっても予防のための治療が必要となります。
治療:増悪期にはステロイド外用を用いますが、一旦症状が改善した後は予防のお薬や長期使用可能なお薬に切り替えます。
カサカサ⇒痒い⇒引っ掻き⇒湿疹という循環、、、
皮脂が少なくなる高齢者の下腿、冬などはよく起こります。
治療:ステロイド外用で一旦改善した後は、皮脂を補うために保湿剤を常用します。
皮脂分泌の機能異常やマラセチアという真菌の感染が症状に関連する湿疹です。
赤みとちょっと黄色っぽいザラザラ感があり、他の湿疹とは様子が異なります。痒みはないことも・・・
長期にわたり良くなったり悪くなったりを繰り返します。
皮脂分泌が多い部位やこすれやすい部位(頭部・顔面・ワキ・陰部など)に多いのも特徴です。
治療:ステロイド外用、マラセチアに対しての抗真菌薬などを使用します。
※赤ちゃんにできる脂漏性皮膚炎
2か月ごろまでで落ち着くことがほとんどです。
黄色いかさぶたが付いているときは優しく泡立てた石鹸でなでるように落としましょう。無理に擦らないことが大切です。頑固な場合は入浴前にオイルなどでふやかしてもよいです。
赤みが強い場合はステロイドの塗り薬で対処できます。
アトピー性皮膚炎などと間違いやすいので一度医師に見せてもらうと安心ですね。
湿疹が急激に広がったバージョン。
もとあった湿疹がきっかけで体が過敏(アレルギー反応)になり、関係ない部分までどんどんかゆみや湿疹が広がってしまいます。
ひどい場合は全身に広がり、発熱などを伴う場合も。
治療:ステロイド外用を中心に、抗アレルギー薬なども使用します。
こうやって見るとなんだか皮膚にできものがあったら『湿疹』なのか~、と軽く考えてしまいそうですが
軽めの湿疹を放置するとどんどん悪化したり、原因による刺激を受け続け改善しなかったり、実は違う疾患だったり
ということがないように注意深く観察する必要があります。
というわけで、診察には患者様からの情報も大切です。
・過去に同じような症状になったことがあるか、繰り返しているか
・今の症状は1~10段階だとどのくらいか(因みに0だと診断できません!!悪いときに来られない場合は写真を撮っておいてください。)
・かゆみはどの程度か(軽度~眠れないほど)
・思い当たる原因はあるか(何かに触れた、日焼けをした、ストレスなど)
・他の部分にも同じような(軽くても)症状があるか
・家族にも同じような症状がある人はいるか
基本的なことですが、よくある疾患だからこそ情報が大切ですね~
【最後に、、、】
いつもの湿疹、でもちょっと様子が違うと心配になることも多いですね。
もちろん早めに受診していただくのが一番いいと思いますが、
湿疹のこと少し知っていると、落ち着いて対応できるかも✨
ぜひこの記事が役立ちますように😌
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