『水いぼ』についてメ~テレ『アップ!』で院長が取材を受けました!

こちらで紹介していますので是非覗いてみてください。

【テレビ出演】7月25日放送『ドデスカ!』日焼け後のケア・8月7日放送『アップ!』に院長が出演しました(^^ゞ

こんにちは~

皆さんゴールデンウィークは満喫されましたか?

とってもあたたかかったですね!!南のほうに行っていち早く海やプールを楽しんだ方もいるのでは??

 

さて、こどものプールにつきものなのが『水いぼ』です。

油断しているとあれよあれよと増えていく水いぼに悩まされているご両親いらっしゃいませんか??

また、医師には『様子見で~』と言われ、幼稚園の先生には『うつるからとってきて~』と言われ、板挟みになっている方、困りますよねぇ…😥

 

様子見を推奨する医師の真意とは?そして幼稚園でとってきてと言われたらどうすべきか?

水いぼについて詳しく説明したいと思います~👍👍

 


・水いぼとは

・感染経路

・水いぼの治療

経過観察

鑷子除去

飲み薬

・水いぼの予防、増やさないためには


【水いぼとは】

水いぼは正式名称は『伝染性軟属腫』と言い、伝染性軟属腫ウイルスへの感染で引き起こされる皮膚のできものです。

1~5㎜大で光沢があって真ん中が凹んでるのが特徴。

主に子供にできます。理由は『多くの大人は免疫があるから』

ただし、濃厚接触した親や先生、免疫低下する疾患がある方などは感染する恐れがあります。

自然経過で一つ一つの発疹(つぶ)は平均6~7か月程度で消失しますが、すべてが治癒するのは免疫機能が確立する学童期になることがほとんどです👌

 

【感染経路】

水いぼは皮膚バリアが破綻している部分にウイルスが接触することで感染します。

一つ感染する子は他の部位も皮膚バリアが破綻していることが多いので、次々と増えていくことになります😭😭😭

肘膝裏はアトピーの症状が出やすい部位、皮膚バリアが破綻しているため水いぼも広がりやすい!

他者への感染経路は、肌と肌の直接的な接触と、タオル、ビート板などを共有することによる間接的な接触の2種類です 。(プールの水では移りません!!)

基本的に患部が服などでおおわれていれば感染することはないです。

となると、意外と日常生活で家族以外にうつる場面って実は少ないんです…

 

【水いぼの治療】

①経過観察

実は医師の中では『水いぼは取らない!』というのが共通の基本姿勢となっています🧐

前述したように、学童期になれば自然に消失していきますし、その後後遺症などのリスクもないためです。

また、しっかり管理していれば他者へ感染させるリスクも少なく、自身の水いぼを増やさないようにすることもできます。

『増やさない』という姿勢が大切で、次々に増えなければ7か月前後で治ります。

学校感染症 第三種 その他の感染症:皮膚の学校感染症とプールに関する 日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会・日本皮膚科学会の統一見解

 

②鑷子切除

ところが、現状では全例経過観察とはなりません。

理由は社会的な水いぼに対する認識と合併症にあります。

≪切除をする社会的理由≫

水いぼが移るのはもちろんそうなので、幼稚園からすればできれば排除したい、というのも理解できます。

管理をしっかりするといっても、ガーゼやラッシュガードで覆ったり、タオルやビート板を共有しないようにしたりと、親御さん、先生の仕事は増えるばかり💦

まぁ、とるか!!という話になりましたら取りましょう。

≪切除をお勧めする合併症≫

水いぼは一部の方でかゆみが出ます。

お子さんの場合、かゆくて搔きむしってしまうと水いぼが広がるだけでなく、とびひなどの他の感染症を作る可能性もあります。

このような心配がある場合は、できるだけ早くに治すために切除も検討することになります。

 

そんなこんなでできれば取りたい、取らなきゃいけないという事情がおありの場合は鑷子で一つ一つプチっと取ります。結構痛いです😣😣

取ればその部分はなくなります。ただし数が多いと、お子さんはどんどんしんどくなり、皮膚科医とナースが嫌われていきますね…😨😨😨どんまい。。

なので、取るにしても『数が少ないうちに取る』『できるだけ数を増やさないようにする』ことはとても大切です(医師・ナースのメンタル的にも…🙇‍♀️)

※あつた皮ふ科クリニックでは痛み対策として、貼る麻酔テープを貼ってから処置するようにしています。

③漢方薬内服

免疫調整する作用があるタイプの漢方薬は、水いぼの自然治癒を促す効果が期待できますので、経過観察の一助として使用することがあります。

 

【水いぼの予防・増やさないためには】

水いぼは皮膚のバリア機能が破綻しているところに感染するので、このバリア機能を守っていくことで予防となります。

特にアトピー性皮膚炎やドライスキンの方は皮膚バリア機能が破綻しやすいので重症化しやすく、ケアがとても大切です。

今ある水いぼの治療より、次の予防に目を向けるということですね。

 

具体的には??

・保湿剤の使用・・・皮膚バリアが破綻していても上から保湿剤のベールを作ることで感染しにくくなります。

・湿疹の治療・・・湿疹ができてしまっている部位はできるだけ早く治し皮膚バリアを回復することが大切です。

・かゆみのコントロール・・・保湿剤の使用や湿疹の治療でかゆみが抑えられることが多いですが、かゆみが強い場合はかゆみの原因となる刺激を避けたり、飲み薬や塗り薬でコントロールします。

【最後に】

実はわが子にも水いぼができたことがありました。

水いぼができたときに『スキンケアが不十分だったな』と反省しましたが、保湿をしっかりさせることで数か月で特別な治療はなく治癒しました。

そんな感じで、水いぼはいわゆるスキンケアの指標のようにとらえることもできます。切除するにしても、これまでのスキンケアを見直すきっかけにしてもらえるとよいと思います。

 

あつた皮ふ科クリニックは保険診療・自費診療の両方を行っている名古屋市熱田区・中川区から通いやすい皮膚科クリニックです。

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文責:あつた皮ふ科クリニック副院長 佐々木侑里子

あつた皮ふ科クリニック・美容皮膚科クリニック