化膿性汗腺炎|あつた皮ふ科・美容皮膚科クリニック|名古屋市中川区の皮ふ科・美容皮膚科

〒454-0047
愛知県名古屋市中川区中野本町2丁目44番地

月曜~土曜日まで毎日診療しています
※木曜日は保険診療のみ
※日祝日、年末年始除

化膿性汗腺炎 HIDRADENITIS

化膿性汗腺炎とは

化膿性汗腺炎でお悩みの方は
当院で適切な治療をご提案いたします

化膿性汗腺炎は、わきの下やお尻、足の付け根などにある毛包に炎症が起こり、痛みを伴う皮下膿が生じ、最終的に傷跡が残る病気です。この疾患の症状としては、まず痛みを伴うしこりやこぶができ、その後、時間の経過とともに腫れが生じます。さらに、皮膚の下に膿がたまり、膿の袋が破れてブヨブヨとした状態になることがあります。その後、膿が穴から出ることで痛みを伴い、これらの症状が繰り返されることで、最終的に傷跡が残ります。 化膿性汗腺炎は、人口の1~4%に見られると推定されており、珍しい病気ではありません。現時点では指定難病には指定されていませんが、比較的若い人々に発症することが多い病気です。 名古屋市で化膿性汗腺炎でお悩みの方は、一度当院までご相談ください。

化膿性汗腺炎の原因

化膿性汗腺炎のはっきりとした原因は、現在のところ明確には解明されていませんが、現在では主に「毛穴の詰まり(毛包の閉塞)」が発症のきっかけになると考えられています。 何らかの理由で毛穴が詰まると、毛包(毛を包む組織)の壁が破れ、その中の内容物(角質や皮脂など)が皮膚の内部に漏れ出し、周囲の組織が内容物に反応して炎症や膿が生じることが特徴です。 また、発症には遺伝的要因と環境要因が関与していると考えられています。 この炎症が繰り返されることで、症状は慢性化しやすくなり、硬いしこりや傷跡が残ることもあります。

化膿性汗腺炎の症状の進行と変化

結節(けっせつ)

初期段階では、皮膚の下にしこりのようなふくらみ(結節)ができます。赤く腫れて熱感や圧痛を伴うことがあり、時間とともに大きくなることもあります。

膿瘍(のうよう)

結節の炎症が進行すると、皮膚の下に膿がたまった状態(嚢腫)が形成されることがあります。これが破れると膿が出てきて、強い痛みを伴う膿瘍となることがあります。

瘻孔(ろうこう)

複数の膿瘍や結節が皮膚の下でつながり、トンネル状の通路(瘻孔)が形成されることがあります。慢性的に膿が排出され続ける状態となり、皮膚のダメージが大きくなります。

瘢痕(はんこん)

炎症や膿瘍を繰り返すことで、皮膚が硬く厚くなり、ロープ状や帯状の目立つ傷痕(瘢痕)が残ることがあります。重症化すると、皮膚の引きつれや変形の原因になることもあります。

当院の化膿性汗腺炎の治療

保険治療

内服薬(ビブラマイシン)

抗生物質です。化膿性汗腺炎自体は感染が原因ではありませんが、炎症を抑える効果を期待して処方しています。保険適応された治療薬です。

ヒュミラ

効果不十分例には、当院では生物学的製剤を処方しています。日本皮膚科学会から生物学的製剤使用承認施設に認定されている施設でのみ処方が可能です。 ヒュミラは炎症の元となる物質(TNFα)の働きを阻害する薬剤です。化膿性汗腺炎は慢性的に炎症を起こす為、この炎症を発生させる物質を抑えるまたは炎症を起こしにくくすることで症状の改善が期待できます。 治療効果が見られ鵜までには個人差がありますが概ね3か月程度かかります。

ビンゼレックス

ビンゼレックスは化膿性汗腺炎の症状の原因となるサイトカインの1種である、IL‐17AおよびIL‐17Fという物質をターゲットにした薬剤で、これらのサイトカインに結合して働きを抑えることで皮膚の炎症を防ぎ、化膿性汗腺炎の症状を改善します。

手術

症状によっては病変部の切除を行う場合はありますが、当院では行っておりません。連携病院へ紹介いたします。

自由診療

内服薬(イソトレチノイン)

ビタミンAの誘導体です。毛穴のつまりを予防する効果を持ちます。低用量で使用していくことで、化膿性汗腺炎の長期的な予防を期待して処方します。

医療脱毛

脱毛に仕様しているNd:yagレーザーを併用した症例とそうでない症例間で、レーザーを照射した症例が有意に重症度が改善した比較試験が報告されております。 また、レーザー単一の治療効果だけではなく、一般的にできやすいワキなどを自己処理することが多く、事故処理が化膿性汗腺炎を悪化させる為、それを防ぐ副次的な効果も期待できます。

Q

発症年齢は?

A

化膿性汗腺炎は10代後半の男女に発症することがほとんどで、最も発症しやすい年齢は20~40代とされています。

Q

できやすい部位はありますか?

A

脇の下、乳房下、足の付け根、お尻などに発症しやすいとされています。

Q

人にうつることはありますか?

A

化膿性汗腺炎は人にうつることはありません。

Q

生活で気を付けたほうがいいことはありますか?

A

リスクファクターに喫煙と肥満があるともいわれているため、喫煙を控える、適切な体重管理が大切です。また擦れる刺激が悪化の一因のため、皮膚を清潔に保ち、患部への刺激や摩擦を避けることが大切です。

監修医情報

医師 あつた皮ふ科・美容皮膚科クリニック
理事長・院長
佐々木良輔

略歴

  1. 2006年

    浜松医科大学 卒業
    徳州会病院で救急・総合診療研修

  2. 2008年~2010年

    藤田保健衛生大学皮膚科学 助教

  3. 2010年~2011年

    大同病院皮膚科 勤務

  4. 2011年~2013年

    藤田保健衛生大学皮膚科学 助教

  5. 2013年~2015年

    刈谷豊田総合病院 皮膚科 勤務

  6. 2015年~

    藤田保健衛生大学皮膚科学 客員助教
    あつた皮ふ科・美容皮膚科クリニック(旧:あつた皮ふ科クリニック)院長

資格・所属学会

  • (一社)日本専門医機構認定皮膚科専門医
  • 日本皮膚科学会 中部支部代議員(2016年~2023年)
  • 日本皮膚科学会 東海地方会評議員(2016年~2022年)
  • 藤田医科大学皮膚科学 客員助教