汗疱とは汗の出口が炎症し、生じる病気です。汗の出口が多い手の平や手の指、足の裏や足の指によく見られます。水虫とは全く別の病気です。人にうつることもありません。
初期では、手の平やとくに指の縁(指の横)に、プツプツとした盛り上がりができます。進行すると、水疱ができたりします。プツプツや水疱のできはじめには、痒みが出たり、赤みを帯びたりすることもあります。落ち着いてくると、日焼けのあとのように薄皮がむけてきます。汗がきっかけになることが多く、春から夏にかけてや、季節の変わり目に多くみられます。
とくに手の平や足の裏に汗をかきやすい方は注意が必要です。小さなお子さんや小中学生、高校生は、動きも活発で汗を多くかくため、症状が出やすくなります。
痒みが強く赤みがある場合は、「汗疱性湿疹(かんぽうせいしっしん)」や「異汗性湿疹(いかんせいしっしん)」などと呼ぶこともあります。
とくに足にあらわれる症状は、水虫(白癬)にもよく似ています。患者さんの中には水虫と思われて受診される方もいらっしゃいますが、汗疱だったということも少なくありません。