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化学試薬のスクアレン酸ジブチルエステル(SADBE)、もしくはジフェニルシクロプロペノン(DPCP)を使い、人工的にかぶれを起こして発毛を促します。薬を塗るだけの痛みのない治療です。年齢を問わず行えますが、 接触性皮膚炎やリンパ節腫脹などを起こすおそれがあります。 有効率が高いため、保険適応外ですが、他の治療で効果が不十分な場合にも推奨されます。海外では日本と保険制度が異なるため第1選択薬としても使われております。
円形脱毛症の発症に関与するサイトカインの働きを抑えるお薬です。2022年に円形脱毛症での保険適応が認められました。 ただし、頭部全体の50%以上の広範囲で脱毛がある方で、過去6か月間、脱毛の改善がなかった方のみ使用が可能です。感染症や消化管先行などの副作用の報告があります。 また服用前にレントゲン検査や採血検査が必要となります。 保険適応のあるお薬ですが高額なお薬となりますので、料金は下記を参照してください。
円形脱毛症にはコイン大の脱毛をはじめ、頭部全体や全身までに脱毛範囲が広がるもの、生えぎわが帯のように脱毛するものなどがあります。一度は治っても、再発を繰り返すこともある疾患です。 円形脱毛症は自己免疫疾患のひとつといわれており、リンパ球の攻撃を抑えることで元通りに毛が生えくると言われています。円形脱毛症の治療には薬や注射があります。主治医とよく話し合って、治療方針を決めましょう。
円形脱毛症の原因についてはさまざまな説がありますが、現在では「髪の毛根組織に対して免疫機能の異常が発生する」という、いわゆる自己免疫疾患とする説が有力です。
免疫機能の異常をもたらす要因には、遺伝的要因が最も大きく関与しており、その他には疲労や感染症などの肉体的および精神的ストレスなどがあります。円形脱毛症患者の40%以上がアトピー素因を持ち、半数以上が本人や家族にアトピー素因が認められています。このように、アトピー素因と円形脱毛症の間には深い関連があるとみられています。
女性の円形脱毛症の場合も、自己免疫機能の異常が原因といわれています。円形脱毛症を疑われる患者様のなかには、同じく自己免疫機能異常であるエリテマトーデスやシェーグレン症候群、甲状腺疾患が隠れていることがあります。これらの自己免疫疾患は、比較的若い女性に多い疾患ですので、若い女性も脱毛に対して注意が必要だといえます。 円形脱毛症は、年齢や性別に関係なく発症の可能性がある疾患です。頭皮に異変を感じたら、早めに皮膚科医までご相談ください。
1.通常型円形脱毛症(1か所のみのものから複数あるものを含む)2.全頭脱毛症・汎発性脱毛症3.蛇行性脱毛症
円形脱毛症の方の中にはアトピー性皮膚炎や甲状腺の病気などが多いと言われています。 ★ストレスとの関係 円形脱毛症はストレスが原因という印象がありますが、必ずしも関連があるわけではありません。 一部では疲労や感染症などによるストレスが引き金となっている場合もありますが、原因が全くない場合も多いです。
全体の30~50%では1年以内に自然治癒するとの報告があり、特に症状の軽い場合はこの可能性が高くなります。しかし、重症例や蛇行性脱毛症、合併症がある場合などでは治りにくくなります。
ただし、どの種類の円形脱毛症でも毛包と呼ばれる毛の根っこの部分は残っているため、常に毛髪が生えてくる可能性はあるのです。
1日2回患部に塗るだけで、炎症や免疫機能を抑える効果があります。効果が不十分な場合は密封療法というより薬の浸透を高める方法もあります。毛髪回復に一定の効果が見込める一般的な治療法です。副作用として、吹き出物、皮膚の菲薄化(ひはくか)が起こるおそれがあります。これらの副作用は中止するとすみやかに改善します。
発毛効果の検証が不十分とされていますが、国内で豊富な診療実績があり、血流をよくする育毛剤として発毛効果が認められています。市販の育毛薬にも含まれています。副作用として、発汗、かゆみ、炎症などが起こるおそれがあります。
海外で多くの診療実績を持つ薬です。発毛効果が認められており、血管を拡張する効果があります。副作用として、血圧低下、かゆみ、発疹、かぶれなどが起こるおそれがあります。 ※保険適応外です。
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アトピー性皮膚炎などのアトピー素因をもつ、通常型円形脱毛症の場合に用います。
アレルギー反応の抑制や血流促進作用などがある治療薬です。脱毛部分を縮小する根拠は薄いといわれていますが、国内の診療実績も多くほかの治療と併用します。副作用として、胃部不快感、食欲不振が起こるおそれがあります。
炎症やアレルギーを抑える作用のある治療薬です。科学的な検証は十分ではありませんが、国内で多くの診療実績があり、単発型・多発型の治療で使用しています。副作用としては、血圧上昇、腹痛などの報告があります。
アトピー性皮膚炎、気管支炎、アレルギー性鼻炎といった「アトピー素因」を持つ単発型・多発型の患者様に、脱毛範囲縮小の効果が認められています。副作用としては、眠気やだるさなどが起こるおそれがあります。
アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬などにも行われる治療法で、紫外線によって免疫反応を抑えます。当院では、エキシマ―システム308とexciplex308という治療器を使用しております。定期的な処置が必要になるため、3台の治療器を用意しており、処置を希望される方の待ち時間を極力減らせるように工夫しております。 狭い範囲や毛髪が一部残っている部位でも照射が可能です。また40%の例に有効との報告がありますが、外用薬や内服薬を併用することで有効率が上がると考えられております。 副作用としては、肌の炎症やかゆみ、色素沈着が生じることがあります。紫外線治療機器の詳しい説明はこちらから、
炎症や免疫機能を抑えるステロイドを局所に注射します。比較的脱毛範囲の狭い場合に行います。 高い発毛効果がありますが、注射時には強い痛みをともないます。一般的に小児には行いません。
ステロイドを3日ほどの短期間のうちに点滴で大量投与します。発症後早期であり、脱毛が急速に進行し、範囲の広い場合に行います。 必要と判断した場合は連携病院へ紹介します。成長障害を起こす可能性があるため小児には行いません。
A.脱毛斑が少なければ、自然に治癒する場合も多くあります。脱毛の範囲が広ければ、数年以上脱毛が続くこともあります。しかし、毛包の大元となる細胞は残っていますので、治療がうまくいけば毛が戻る可能性は十分にあるでしょう。
A.精神的ストレスが引き金となって脱毛が始まる患者様もいらっしゃいますが、たいていはストレスと無関係に脱毛が始まっています。円形脱毛症の頻度は人口の1~2%と推測されています。遺伝的になりやすい素質というのは、存在するようです。
A.漢方で円形脱毛症が改善されたという報告もあるようですが、科学的な検証が不十分なため、医学的に根拠のある治療法をご提案しています。
A.外用薬として使用した場合、比較的起こりやすい副作用は吹き出物や皮膚の菲薄化です。
注射で使用した場合は、皮膚の菲薄化や皮膚の血管拡張が起こるおそれがあります。
A.シャンプーをすると毛を失う心配があるかと思いますが、洗髪の頻度で悪化することはありません。頭皮の状態を健やかに保つことは非常に大切です。通常どおりの洗髪をしても問題ありません。健やかな頭皮を保ちましょう。
A.かつらを使うと蒸れて治療に悪影響が出るかもしれない、と心配される方もいらっしゃいますが、問題はないのでご安心ください。かつらはQOL(生活の質)の向上に役立つアイテムです。
正しい情報と確かな治療で、患者様の健やかなお肌を守るお手伝いができれば幸いです。少しでも気になるところがあれば、ぜひ当院までご相談ください。