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いちご鼻が治らない原因とは?

毛穴の黒ずみの正しい治し方を皮膚科の視点で詳しく解説


  • 「鼻の毛穴が黒くポツポツして目立つ」
  • 「洗顔やクレンジングを見直しても、いちご鼻が改善しない」

このようなお悩みで検索されている方は非常に多く、実際の診察でもよく相談を受けます。
いちご鼻は、毛穴トラブルの中でも自己流ケアで悪化しやすく、長く悩みやすいのが特徴です。

この記事では、

  • いちご鼻の正体
  • いちご鼻が治らない原因
  • やりがちなNGケア
  • 洗顔・クレンジング・ワセリンの考え方
  • セルフケアの限界と医療の位置づけ

について、皮膚科・美容皮膚科の視点から丁寧に整理します。

いちご鼻とは?毛穴の黒ずみとの関係

いちご鼻とは、鼻の毛穴に皮脂や角質が詰まり、黒く点状に見えている状態を指す俗称です。
医学的には「毛穴の詰まり・黒ずみ」に該当します。



毛穴に詰まった皮脂や角質は、空気に触れることで酸化し、黒く見えるようになります。
そのため、表面を洗っただけでは改善しにくく、「洗ってもすぐ戻る」と感じやすいのです。

いちご鼻の原因は一つではありません

いちご鼻の原因は、単なる「汚れ」ではありません。主に次の要素が複合的に関係しています。

皮脂分泌の多さ

鼻は顔の中でも皮脂腺が多く、皮脂が分泌されやすい部位です。
皮脂が多い状態が続くと、毛穴に皮脂がたまりやすくなります。

角質がたまりやすい状態

ターンオーバーが乱れると、古い角質が毛穴の出口に残り、角栓ができやすくなります。

洗いすぎ・刺激の強いケア

いちご鼻を気にするあまり、

  • 洗顔回数を増やす
  • ゴシゴシこする
  • 毛穴パックを頻繁に使う

といったケアを続けると、皮膚が刺激を受け、防御反応として皮脂分泌が増えてしまうことがあります。

いちご鼻は自然に治りますか?

軽度のいちご鼻であれば、生活習慣やスキンケアを見直すことで、目立ちにくくなることはあります。

しかし、

  • 皮脂分泌が慢性的に多い
  • 角栓が繰り返しできている
  • 数か月以上状態が変わらない

といった場合、自然に完全に治すことは難しいケースが多いのが現実です。

このような場合は、「セルフケアで完治させよう」と無理をするより、
悪化させないことを目標にケアを整理することが重要になります。

いちご鼻改善①洗顔の考え方

いちご鼻洗顔で最も大切なのは、落としすぎないことです。



洗浄力の強い洗顔料や、鼻だけを念入りにこする洗い方は、皮膚への刺激になります。

刺激を受けた皮膚は、乾燥を防ごうとして皮脂を多く分泌するため、結果的にいちご鼻が悪化することがあります。

洗顔は、

  • 泡で包み込むように
  • 鼻だけ特別扱いしない
  • 1日2回まで

を基本に考えることが大切です。

いちご鼻の改善② クレンジングの考え方

いちご鼻クレンジングでは、「しっかり落とす」よりも摩擦を減らすことが重要です。

オイルタイプやバームタイプが必ずしも悪いわけではありませんが、

  • 長時間なじませすぎる
  • 鼻を何度もこする


といった使い方は、毛穴を刺激しやすくなります。

毎日無理なく続けられる方法を選び、「落とすこと」より「負担をかけないことを重視します。


いちご鼻にワセリンは効果がありますか?

「いちご鼻 ワセリン」と検索されることが多いですが、
ワセリンはいちご鼻を直接治すものではありません

「ワセリンはエモリエントという油脂成分の保護剤です。
洗いすぎによる乾燥が原因で皮脂分泌が増えている場合には、結果としていちご鼻が悪化しにくくなることはあります。
またワセリンを塗布し20~30分置くと皮脂を柔らかくする作用はあります。

ただし、毛穴の詰まりそのものを取る作用はないため、毛穴に塗り込むような使い方はおすすめできません。

いちご鼻でやりがちなNGケア

いちご鼻の方によく見られるNGケアには、次のようなものがあります。

  • 毎日毛穴パックを使う
  • スクラブ洗顔を頻繁に行う
  • 角栓を押し出す
  • 鼻だけ洗顔回数を増やす


これらは一時的にきれいになったように見えても、
長期的には毛穴の状態を悪化させる原因になります。

まとめ:いちご鼻は「正しい理解」から始めることが大切です

いちご鼻は、

  • 皮脂
  • 角質
  • 酸化


が原因となり起こる毛穴の黒ずみです。

強く洗う、無理に取るといった対処では改善しにくく、
詰まりにくい状態を維持することが現実的な治し方になります。

セルフケアで悩み続けている場合は、
一度医療の視点で整理することで、ケアの方向性が見えやすくなることもあります。

監修医情報

監修者 佐々木良輔

【監修】

院長 佐々木 良輔
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
あつた皮ふ科・美容皮膚科クリニック理事長。
専門的な視点から内容を監修しています。

参考文献

Bolognia JL, Schaffer JV, Cerroni L.
Dermatology. Elsevier

Habif TP.
Clinical Dermatology: A Color Guide to Diagnosis and Therapy. Elsevier

日本皮膚科学会
「尋常性ざ瘡治療ガイドライン」

Draelos ZD.
Cosmetic Dermatology: Products and Procedures. Wiley-Blackwell