イボ

ウイルス性イボ(尋常性疣贅)について

ウイルス性イボについて

ウイルス性イボは、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)が皮膚や粘膜に感染してできると言われております。このウイルス(ヒト乳頭腫ウイルス)はこれまで200種類以上の型が見つかっており、ウイルスの種類でイボの形や性質、感染する場所が違います。
ウイルス性のイボは、手足によく見られますが、顔や体にできることもあります。
足の裏にできたイボは、皮膚の中にめり込んでいることが多く、「鶏眼(ウオノメ)」と間違われることも少なくありません。皮膚の深いところにイボのウイルスが入り込んでいるので、治りにくいケースが多いです。 イボはご自身で切除したり、頻繁に触ったりした場合には、別の場所に感染を拡げてイボの数を増やす可能性がありますので、早めに一度皮膚科で診断・治療を受けましょう。

イボの治療法

冷凍凝固療法(液体窒素)

ウイルス性イボの治療は、まず保険診療での治療をお勧めしております。液体窒素を用いた冷凍凝固療法が基本になります。内服薬(ヨクイニン)を併用することもあります。 ウイルス性のイボの多くは、1回の液体窒素で改善することは少なく、皮膚の薄いところでも5~15回程度。角質の厚い手のひらや足の裏は更に多く回数がかかります。また液体窒素での治療には痛みを伴いますが、過剰な痛みが起きないよう調節しながら治療を行ております。当院ではスプレー法を採用しております。
ただ、3か月以上同じ治療を行っても全く改善している様子がない場合、お子様で痛みを伴う液体窒素での治療が難しい場合、希望に応じて自費診療の治療も紹介いたします。局所免疫療法(塗り薬)、レーザー治療、その他外用薬などを部位や痛みの許容範囲によって治療法を適宜提案いたしますので、希望の方は診察時にお伝えください。

ヨクイニン内服

作用機序は不明ですが、ウイルスに対する免疫調整作用があると言われております。内服単独より、液体窒素と併用することが多いです。

サリチル酸外用

角質の増殖部分(硬い部分)を柔らかくしたり、薄くする作用がある塗り薬です。単独で使用することは少なく、上記の治療との併用することがあります。

痛みのないイボの治療法

局所免疫療法(保険適応外)

SADBEやDPCPというアレルギー性接触皮膚炎(かぶれ)を人工的に起こすことでウイルスに対する免疫を誘導するという治療法です。痛みが苦手なお子様の治療としてよく行われます。

副作用:痒み、湿疹

難治性イボの治療法

レーザー治療(保険適応外)

VbeamⅡという血管に熱変性を与え、イボを栄養する血管を閉じることでイボを小さくしていく治療法です。液体窒素で改善しないイボに対して行われることが多いです。

副作用:照射時に強い痛みを伴ったり、血豆や内出血を起こすことがあります。

年齢性のイボについて

年齢とともに出てくるイボは「脂漏性角化症」と呼ばれます。このイボは加齢による老化現象のひとつですが、若い世代でも体質によって徐々に増える方もいます。 年齢性のイボの大きな原因のひとつは紫外線です。 しかし、年齢と共にシミが盛り上がりイボが形成されます。 日焼けはシミやイボの原因になりますので、日焼け止め・日傘で、できるだけ普段からUV対策を心掛けましょう。

年齢イボの治療には液体窒素やレーザーによる治療があります。整容的にきれいに取りたい場合はレーザー治療(保険適応外)をおすすめしております。

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正しい情報と確かな治療で、患者様の健やかなお肌を守るお手伝いができれば幸いです。
少しでも気になるところがあれば、ぜひ当院までご相談ください。