太田母斑・扁平母斑
太田母斑は、顔の片側に青みを帯びたあざが出る疾患で、思春期以降に目立ってくることがあります。皮膚の深い部分に色素があるため自然に消えることは少なく、治療を希望される場合はレーザー照射で色を和らげていく方法が一般的です。
扁平母斑は、薄い茶色の色素斑で、平らに広がるのが特徴です。小児期から出現し、形や大きさはさまざまですが、身体に影響を及ぼすことはほとんどありません。見た目が気になる場合にはレーザーを用いた治療を検討することもあります。
治療についての詳しい説明はこちらをご覧ください
再発率
太田母斑
太田母斑は成人で治療した場合の再発率はまれですが、ホルモンの影響を受けることもあり、小児期に治療した場合15~30%の方が思春期に再発する可能性があると言われております。
扁平母斑
扁平母斑は、成人の場合再発率は8割と比較的高く、また0歳児においても再発率は5割ほどとされており、日焼けなどをきっかけに再発するケースもあります。
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
ADMはしっかりと治療ができれば再発の可能性はないと考えられています。
参考文献
このページの内容は以下の文献・指針をもとに作成しています。
・Chan HH, Leung RS, Ying SY, et al. A retrospective analysis of complications in the treatment of nevus of Ota with the Q-switched alexandrite and Q-switched Nd:YAG lasers. Dermatol Surg. 26: 1000-6, 2000
・Cordisco MR. An update on lasers in children. Curr Opin Pediatr. 21:499-504, 2009
・中西秀樹,高瀬真記.レーザー治療最前線 扁平母斑 としみのレーザー治療.医事新報.4259:33-6, 2005
症例
監修医情報

理事長・院長 佐々木良輔
略歴
-
2006年
浜松医科大学 卒業
徳州会病院で救急・総合診療研修 -
2008年~2010年
藤田保健衛生大学皮膚科学 助教
-
2010年~2011年
大同病院皮膚科 勤務
-
2011年~2013年
藤田保健衛生大学皮膚科学 助教
-
2013年~2015年
刈谷豊田総合病院 皮膚科 勤務
-
2015年~
藤田保健衛生大学皮膚科学 客員助教
あつた皮ふ科・美容皮膚科クリニック(旧:あつた皮ふ科クリニック)院長
資格・所属学会
- (一社)日本専門医機構認定皮膚科専門医
- 日本皮膚科学会 中部支部代議員(2016年~2023年)
- 日本皮膚科学会 東海地方会評議員(2016年~2022年)
- 藤田医科大学皮膚科学 客員助教