ニキビとは
各種ニキビでお悩みの方は
当院で適切な治療をご提案いたします
ニキビと言えば、炎症を起こしている「赤ニキビ」や「膿の溜まった黄ニキビ」を連想される方が多いと思います。まずは、日本皮膚科学会ガイドラインが推奨する、抗炎症剤を用いるなどの方法で治療を開始します。保険診療の治療で改善しない方に対しては、日本では治験中であったり未承認だが、海外のガイドラインでは推奨されているイソトレチノインやレーザー治療などもご提案させていただきます。名古屋市で繰り返すニキビでお悩みの方は、一度当院までご相談ください。
ニキビの種類
皮膚の慢性炎症性疾患であるニキビは、毛穴の中に皮脂が溜まることで先が詰まり、毛穴の中でアクネ菌が炎症を起こします。ニキビには、毛穴の先が閉じた白ニキビ、毛穴の先が開いた黒ニキビ、炎症を起こした赤ニキビがあり、炎症が進むと皮膚の下に膿袋ができたり、大きくしこりのあるニキビになったりします。
白ニキビ
初期段階のニキビであり、毛穴に皮脂が詰まっている状態を指します。炎症やかゆみなどはありませんが、対処しなければ黒ニキビや赤ニキビになってしまいます。
黒ニキビ
白ニキビが進行すると、毛穴に詰まった皮脂が酸化した状態の黒ニキビになります。白ニキビと同じく炎症は起きていませんが、放置することで炎症やアクネ菌の増殖が生じることがあります。
赤ニキビ
白ニキビや黒ニキビが悪化して、炎症が起きてしまった状態を赤ニキビと言います。痛みやかゆみが生じるとともに、再発しやすく、クレーターや色素沈着が残ることもあります。
ニキビの原因
毛穴の詰まり
ニキビができる主な原因は、毛穴に皮脂や角栓が詰まってしまうことがあげられます。毛穴の中でアクネ菌が増殖し、炎症が起きたり膿が溜まったりすることでニキビは進行するため、毛穴の詰まりが起きにくいように生活習慣やケア方法の見直しをしてみましょう。
ストレス
過度なプレッシャーから来る精神的なストレスは、自律神経が乱れてホルモンバランスが崩れ、ニキビが進行しやすい環境にしてしまいます。また、紫外線や髪の毛などによる肌への物理的なストレスも肌トラブルの原因となり、ニキビが増えてしまう要因となることがあります。
スキンケア
肌のケア方法などはニキビと関わりがあります。1日2回の洗顔と、ノンコメドジェニックテスト済みの製品を使用していただくのがおすすめです。当院ではお子さんでも使用していただける低刺激の泡の洗顔料やビタミンCローションなどの取り扱いがあります。
当院のニキビ治療
各種外用・内服薬を処方して効果的に治療
治療薬でメインとなるのは過酸化ベンゾイル(ベピオゲル・ベピオローション)やアダパレンゲルなどの毛穴の詰まりを解消するピーリング剤となります。
また赤いニキビは炎症が強く、ニキビ跡のリスクも高くなるため赤ニキビがある時期は抗生剤の内服を併用することが望ましいです。
軽症や中等症のニキビの方の90%程度はこれらの治療で改善しますが、中等症でも10%程度の方や炎症が強く重度のニキビの方は、更に他の治療を提案させていただくこともあります。
外用薬
過酸化ベンゾイル2.5%
ニキビとその周辺の肌に塗布する薬である過酸化ベンゾイルは、殺菌作用とピーリング効果があり、毛穴を詰まりにくしてアクネ菌を殺菌します。炎症がない時期のニキビから、炎症のある赤ニキビまで幅広く使えます。ただし、皮膚刺激、皮膚が赤くなる、乾燥肌の誘発などの副作用があります。
アダパレン
ニキビとその周辺の肌に塗布し、毛穴の詰まりを取り除きます。ニキビの前段階である微小面ぽう、白ニキビ、黒ニキビを治療することができますが、皮膚刺激や乾燥肌の誘発などの副作用があります。
クリンダマイシン1%と過酸化ベンゾイル3%の配合剤
過酸化ベンゾイルとクリンダマイシンの配合薬であり、ニキビとその周辺の肌に塗布することで、両薬剤の効果が期待できます。
アダパレンと過酸化ベンゾイルの配合剤
過酸化ベンゾイルとアダパレンの配合薬であり、ニキビとその周辺の肌に塗ることで、両薬剤の効果が期待できます。
抗菌薬
ニキビとその周辺に塗布します。炎症を起こした赤ニキビに対して短期間使われます。
内服薬
抗菌薬
炎症を早く抑えるには、ビブラマイシンという抗生剤を一時的に使用することも有効です。ビブラマイシンが使用できない方はロキシスロマイシンという抗生剤を使用することが多いです。
その他の治療方法
面ぽう切開・圧出
専用の器具を用いて、ニキビの内容物を出します。
漢方治療
他の治療だけでは不十分であったり、使用できない場合に処方する場合があります。体質改善を促し、ニキビ治療を目指します。ただし漢方薬のみの治療で改善することはほとんどない為、外用薬の補助として使用します。
化粧品や市販の薬と病院の薬の違いはありますか
化粧品や市販の薬でニキビが改善することもありますが、効果が不十分なことも多く、長い期間くすぶってしまうことでニキビ跡になってから受診される方が多いです。病院で処方される薬は、医師が有効性を十分に確認し、ニキビ跡を残さないよう何段階かステップを踏み、ピーリングの強さを調節します。それによりニキビ跡という後遺症が残るリスクを減らすようにしています。※当院では、国内未承認の薬剤であってもEUやアメリカのガイドラインなどで推奨されている、自由診療下で使用可能な薬剤も取り扱っております。
ニキビ跡は消えますか
自然に消えることもありますが、赤みや色素沈着が起こったり皮膚がクレーターのようにくぼんでしまったりすることもあります。跡が残ってしまった場合は、各種レーザーやポテンツア、トライフィルプロ、キュアジェットなどで治療をします。
抗生物質は長く飲んでもよいのですか
赤みがあるニキビや膿を持ったニキビがある場合は、抗生物質の飲み薬を使用します。ビブラマイシンという抗生剤が効果も高く副作用も少ないです(日本のガイドラインでも最も推奨度が高いです)。1~3ヵ月内服し、その後症状によってはマクロライド系内服薬というさらに長期間内服可能な抗生剤に切り替えることもあります。ビブラマイシンもマクロライド系内服薬も、比較的副作用が少ないため菌を抑える薬というよりも抗炎症剤として使われることが多いです。。
月経と関係があるのは本当ですか
ニキビは性ホルモンの影響を受けるため、ホルモンバランスが変わる月経前にニキビの悪化が見られる患者さんもいらっしゃいます。
チョコレートを食べるとニキビが悪化するのですか
現在のところチョコレート、ケーキ、ピーナッツなどの食物とニキビが関係している内容の研究結果はありません。特定の食物を制限するよりも、バランスのよい食事を心がけることをおすすめします。
監修医情報
理事長・院長 佐々木良輔
略歴
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2006年
浜松医科大学 卒業
徳州会病院で救急・総合診療研修 -
2008年~2010年
藤田保健衛生大学皮膚科学 助教
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2010年~2011年
大同病院皮膚科 勤務
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2011年~2013年
藤田保健衛生大学皮膚科学 助教
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2013年~2015年
刈谷豊田総合病院 皮膚科 勤務
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2015年~
藤田保健衛生大学皮膚科学 客員助教
あつた皮ふ科・美容皮膚科クリニック(旧:あつた皮ふ科クリニック)院長
資格・所属学会
- (一社)日本専門医機構認定皮膚科専門医
- 日本皮膚科学会 中部支部代議員(2016年~2023年)
- 日本皮膚科学会 東海地方会評議員(2016年~2022年)
- 藤田医科大学皮膚科学 客員助教