【コレクチム軟膏の使用方法について追記】

①MIX開始!!

これまでコレクチム軟膏はチューブの量も少なくてベタベタするし広範囲に広げにくいという患者様も多かったと思います💦

👈これ塗り薬あるあるですよね!!😥

そこで!!

あつた皮ふ科では、MIX軟膏処方可能となりました~😆👍👍👍

広範囲の方でも塗りムラなく塗りやすい

混ぜても効果がほぼ落ちないと実証済みなのでご安心くださいませ!

※コレクチム軟膏5.0%とクリームの配合試験結果(当院で使用するものだけ抜粋)

配合薬剤 4週間後のコレクチム軟膏の有効成分残存率
ヒルドイドソフト軟膏 99.6%
ヘパリン類似物質油性クリーム 97.5%

MIXにしたい!自分にはどう??と思った方は診察時にお申し出ください😘

 

②手湿疹に有効!!

アトピー性皮膚炎のかゆみ改善として活躍中コレクチム軟膏ですが、

『皮膚バリア機能の改善もされる』ということが分かり、手湿疹などにも効果があることが実証されつつあります✨

ヨーロッパでは既に手湿疹など幅広く使用されています!

日本では保険適応上まだアトピーに限定されますが、まだまだ今後に期待されるお薬です!

 

2020年6月よりコレクチム軟膏0.5%が成人用として処方開始

2021年6月21日よりコレクチム軟膏0.25%が2歳~16歳の小児用として使用可になる

2023年1月コレクチム軟膏0.25%が生後6か月~16歳へと適応が広がりました👏👏👏

これまでの薬剤で改善が乏しい場合や、なるべくステロイドを早く減らしたい場合に有効です。

選択肢が増えることは喜ばしいですね✨✨

 

こんにちは

さて、今回はアトピー性皮膚炎の新しい治療薬【コレクチム軟膏】についてのお話をさせていただきます💊

これまでの薬と異なる新しい機序でのお薬で、とても期待しています。

これまでの治療薬と何が違うの??

どんな特徴があるの???

などの疑問にお答えしたいと思います( `・∀・´)ノ

 

アトピー性皮膚炎の治療について詳しくはこちらをご覧ください。


【コレクチム軟膏とは】

コレクチム軟膏は《ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬》というお薬になります。

このお薬は2020年1月に新しく承認された大変新しいお薬で、ヤヌスキナーゼをターゲットにした塗り薬では世界初のアトピー性皮膚炎治療薬です!!

【コレクチム軟膏の働き】

コレクチム軟膏はJAK/STAT経路という免疫・炎症の体の反応を抑える働きがあります。

このJAK/STAT経路がどのようにアトピー性皮膚炎と関連しているのでしょうか。

 

アトピー性皮膚炎はかゆみと湿疹を繰り返すのが特徴ですね。

かゆみによってひっかき行為を行うことで更なる湿疹とかゆみを引き起こす悪循環が起こり、どんどん症状が悪化していきます。

このとき皮膚の奥深くでは、『皮膚バリアの破壊』『ひっかき』が原因で様々な信号(シグナル)が次から次へと送られています😱実はこのシグナル伝達、更なるかゆみや炎症を引き起こすための経路なんです。

この一連のシグナル伝達が最後までいってしまうと、もっとかゆみや湿疹が引き起こされるわけですね。そして延々と続く悪循環…

コレクチム軟膏はその一部であるシグナル伝達の『JAK/STAT経路』のヤヌスキナーゼという酵素の働きを遮断してしまいます。その結果かゆみや炎症が抑えられ、最終的には悪循環を断ち切ることができます。

 

この機序はこれまでのアトピー性皮膚炎の外用剤『ステロイド』『プロトピック』などとは異なる機序で全く新しいお薬となります。

【他の薬剤との違い】

さてこのように作用機序がこれまでの薬とは異なるのですが、実際に臨床ではどのような違いがあるのでしょうか。

 

アトピー性皮膚炎の治療の目標は、『症状が認められない、またはあっても軽く、日常生活に支障がない程度にずっと抑えられている』ことです。

治療してもまたすぐにぶり返してしまい症状が出る、という状態から脱するために、短期的に症状を抑えるだけでなく長期的に使用しても安全なお薬が求められてきました。

😞『ステロイド』は短期使用にはよく効いていいんだけど、長期使用では皮膚萎縮などの副作用が心配だな~(もちろん、医師の指導の下であれば安全なお薬ですので過剰に怖がる必要はありません。)

😞『プロトピック軟膏』は塗った後にピリピリとした刺激感が強くて塗れないこともあるんだな~

こんなお悩みを抱えていた患者様(医師!?)多かったんです。

 

この2種類の薬剤の欠点を改善したのが『コレクチム軟膏』と言えるのではないでしょうか。

コレクチム軟膏の特徴はズバリ、、、

・副作用が出づらいので長期使用ができる

・刺激が少ないので、多くの患者様に抵抗なく使用できる

という2点です(((o(*゚▽゚*)o)))

患者様に苦痛を与えず、治療の目標に到達できるまでしっかり炎症を抑え込むことができるという点でこれまでにはないとてもよいお薬なのです。

もちろん、これまでの塗り薬、飲み薬などの治療と組み合わせて、それぞれの患者様の症状に合った治療を選択することが最も重要です。

 

【最後に】

アトピー性皮膚炎の治療薬の選択肢が増えたことはとてもうれしいことです。

またコレクチム軟膏の処方スタートはブログやお知らせでお伝えしていきますので、ぜひチェックしてくださいね。

それではアトピー性皮膚炎を含む肌のお悩みはぜひあつた皮ふ科クリニックでご相談ください。

 

アトピー性皮膚炎の治療について詳しくはこちらをご覧ください。

あつた皮ふ科クリニックは保険診療・自費診療の両方を行っている名古屋市熱田区・中川区から通いやすい皮膚科クリニックです。

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文責:あつた皮ふ科クリニック副院長 佐々木侑里子

あつた皮ふ科クリニック