・R5年7月25日放送『ドデスカ!』でも日焼け後のケアについて院長が取材を受けました!

こちらで紹介していますのでぜひチェックしてくださいね!

【テレビ出演】7月25日放送『ドデスカ!』日焼け後のケア・8月7日放送『アップ!』に院長が出演しました(^^ゞ

・NHK『さらさらサラダ』気になる!紫外線対策に当院院長が出演✨

正しい紫外線対策について解説いたしました!!

 

こんにちは!

さて、梅雨も終盤でいよいよ夏本番、紫外線が気になる時期ですね🌞

最近は老若男女問わず多くの方の紫外線対策に対する意識が上がってきているのを感じます。

多くの有識者が本やネットで情報を発信している一方、間違った情報もあふれている印象も😨

 

今回は紫外線対策に関する正しい知識をお伝えしていきたいと思います👍

ぜひ今後の紫外線対策に活用くださいませ~


目次

・紫外線による皮膚への悪影響

・正しい紫外線対策方法(サンスクリーン剤を中心に)

・紫外線対策による弊害(サンスクリーン剤による肌トラブルとビタミンD不足の懸念)

・小児の紫外線対策

・紫外線対策Q&A


🌞紫外線による皮膚への悪影響🌞

地球に届く紫外線の種類にはUVA・UVBがあり、地球上に注ぐ紫外線の95%はUVAです。

UVBは少量でも短期的な日焼けを引き起こしDNAを損傷する力が強く、一方UVAは皮膚の深いところまで到達し深部での損傷を引き起こします。

 

多くの方にとって紫外線対策は『老化防止』を意識していると思いますが、

医学的に紫外線対策が重要なのは、長期的に見て紫外線を浴び続けることで皮膚がんが発生するためです。

『シミ・シワ気にしません!』という方も、医師としては皮膚がん発生予防のための最低限の紫外線対策をすることをおすすめします。

【紫外線が起こす皮膚への悪影響】

・有極細胞がんや基底細胞がんなどの悪性腫瘍の発生

・シミ(日光黒子)や老人性いぼ(脂漏性角化症)の発生

・シワ・乾燥の悪化

・発がんに関与する免疫の抑制

・強度の紫外線によるやけど

 

🌞正しい紫外線対策方法(サンスクリーン剤を中心に)🌞

まずは効果的な紫外線対策を効果順にお伝えします(`・ω・´)

1⃣➡2⃣➡3⃣の順で行いましょう。

1⃣紫外線を浴びない!!

紫外線対策で最も重要なのは『紫外線が強い日に外にむやみに出ない』ということです。紫外線が強くなる4月~10月、朝10:00~16:00は特に気を付けましょう。

外で健康的に体を動かすことは大切ですが、日中炎天下の中で何時間もおしゃべり、うっかり外で寝てしまった、などは不必要な紫外線を浴びてしまうので屋内で過ごしたり日陰に避難しましょう。

日焼けサロンなどで人工的に日焼けをするのはお勧めできません。

2⃣物理的遮断👒

日傘、帽子、UV防止効果のある衣服、ラッシュガードなどで可能な限り直接紫外線を受ける部位を減らしましょう

日傘などは照り返しが問題となりますので、他の対策と組み合わせるとよいです。

窓ガラスはある程度の物理的遮断となりますが、UVAを通過させ発がんにつながっている可能性が考えられているため、窓際で長時間過ごす、車内で無防備になることはやめた方がいいです。

3⃣日焼け止め(サンスクリーン剤)

上の対策を行ったうえで、覆いきれない部分に対しては日焼け止めを塗ります。

●サンスクリーン剤の選び方

常にSPFが高いやつ塗とっきゃいいんでしょ!??と思ってしまいますがこれはあまりお勧めではありません。

なぜならSPFが高いほど白くなったり使い心地が悪かったりすることで塗る量が減ってしまう、肌への刺激物質が多くなりがち、などのデメリットが増えるからです。

レジャーや海水浴などで紫外線量が多いときはSPF高め(30以上)、普段の日常生活ではSPF低め(20~30)を選ぶと使いやすいです。

がん予防のみの目的であればSPF17程度で十分と言われます。

【サンスクリーン剤の強さ】

UVBに対する防止力はSPF、UVAに対する防止力はPAで表されます。

SPFとは『何も使用していない肌と同じように赤みを生じるには何倍の紫外線量が必要になるのか』を表したものです。例えばSPF15とあれば、何も使用しなかった場合の肌に赤みを生じる紫外線の量を1とした時、その日焼け止めを使用すると同じ赤みを生じさせるには15倍の紫外線が必要になる、ということになります。

PAもSPFと考え方は同じで『何もつけない場合と比べて何倍の紫外線に耐えらてるか』を表しており、大抵の場合SPFと相関しています。

日本ではSPF50以上の効果があるものはすべてSPF50+と表記するように決まっています。これは『日本の紫外線量ならSPF50でも100でも意味を理解するとあまり差がないよね~』という考えから来ています。ヨーロッパやオーストラリアなどでも同じ表記方法です。しかし、アメリカなどでは無限に数値をあげて表記ができますので、輸入品ではSPF100とかそれ以上のものを見かけます。SPF50+の日本の製品とアメリカのSPF100の製品のあまり差がないのは確かですが、詳細にどちらが防御能力が高いのかは分かりません。またわずかな違いでもSPF50とSPF100の日焼け止めで比較した試験ではやはりSPF100の方が日焼けしなかったという結果が出ていますので(当たり前か、、、)紫外線の強い場面で、少しでも効果が高いものを使用したいから数値が高いものを選んで塗る、というのも間違いではありません。(その他のデメリットを無視するなら、、です)

 

●サンスクリーン剤の塗り方

2㎎/㎠(顔なら真珠玉2個分程度)の量をムラなく紫外線を浴びる20分前に塗ります

多くの方はこの1/4~1/2程度しか塗れていないと言われていますので『思ったよりもたっぷり』を心がけてください。何度か重ねて塗布するとまんべんなく塗ることができるのでおすすめです。

2~3時間毎に塗りなおします。これは基本的に汗やこすれ、光劣化で効果が落ちるからです。

『ウォータープルーフ』でも過信は禁物、プールや海ではよりこまめな塗り直しが必要です。

 

🌞紫外線対策による弊害(サンスクリーン剤による肌トラブルとビタミンD不足の懸念)🌞

サンスクリーン剤は、皮膚に付けるものなのでかぶれなどの肌トラブルの原因となることがあります。

サンスクリーン剤の有効成分には大きく分けて紫外線吸収剤と散乱剤があり、吸収剤はUVBに対して効果が高く、散乱剤はUVB・UVAどちらにも有効です。

通常はどちらの成分も配合し効果を高めていますが、吸収剤はかぶれを起こすケースがあるため、散乱剤(酸化亜鉛や酸化チタン)のみを使用した製品もあります。

これらは『ノンケミカル』『敏感肌用』と記載されて販売されていますので、過去にサンスクリーン剤でかぶれた場合はこのような製品をおすすめします。

また、香料・染料・アルコール・オイル・保存料などが刺激となることが多いため、これらは極力少ないものを選ぶとよいです。

もう一つ問題となるのが過度な紫外線対策によるビタミンD不足です。

ビタミンDは骨の代謝に関連しているので、不足すると骨折や成長障害などを引き起こします。

ビタミンDは体で作ることができるのですが、その過程でUVB照射が必要となります。そのため、極度に紫外線を遮断してしまうとビタミンDを体内で作れなくなってしまいます

1日に必要なビタミンDを食事で全く摂取しなかった場合、標準的な日本人ならA4サイズの皮膚の露出で冬だと3~4時間、夏の日中なら25分くらいの紫外線照射が必要です。

そうはいっても無理に紫外線を浴びる必要はなく、皮膚の老化なくビタミンD不足を解消するに食事やサプリメントで摂取すればOKです!必要なビタミンDの量は10㎍/日とされています。

 

🌞小児の紫外線対策🌞

幼少期からの紫外線対策はのちの皮膚がん発生を予防してくれます。

小児の皮膚は薄いので特に3歳未満のこどもは紫外線の影響を受けやすいと言えるので対策は重要です。

6か月未満の乳児は皮膚が薄いためサンスクリーン剤使用は推奨されていません直接紫外線を浴びないように衣服で覆う、ベビーカーの屋根を付けるなどしましょう。日焼け止めはどうしても覆いきれない部分のみにとどめ早めに落とします。

6か月が過ぎてからはサンスクリーン剤の使用ができるようになります。SPF15以上で散乱剤(酸化亜鉛や酸化チタン)を使用した敏感肌用のものを選ぶようにします。

こどもはサプリメントなど取りづらい、アレルギーなどで食事制限がある、母乳にビタミンDが少ない、偏食などの様々な理由でビタミンDが不足しやすい状況にあります。母乳栄養の場合はお母さんが積極的にビタミンDを摂取し、また、こどもの栄養バランスを考慮してあげましょう。子供でもサプリメントが飲めそうであればおすすめです。

こどもの紫外線対策は思春期も含め、あまりできていないのが現状です。子どもは日焼けした方が健康的でいい、という風潮が少し前まで当たり前でしたよね、、、いまだに小学校ではプールの日は日焼け止め使用禁止されていたり、ラッシュガードなどの使用も書類が必要だったりします。これらの文化を急に変えるのは難しそうなので、子供をもつ親御さんはお子さんを守るためにご自身で判断していただきたいです。

 

🌞紫外線対策Q&A🌞

Q1.早朝や夕方は紫外線対策しなくていい?

UVBは日中多く朝・夕は少なくなりますが、UVAは1日で量の変化はありません。朝・夕だからと言って油断できません。

 

Q2.日本人は癌になりにくいと聞きましたが?

白人よりも有色人種のほうが癌にはなりにくいです。6段階に分けて肌タイプで多くの日本人は2~4(発癌しやすい~普通)です。

 

Q3.海では自然保護のためにサンスクリーン剤は使用しない方が良いですか?

2015年の調査で一部の日焼け止め成分がサンゴ礁に有害だということが分かりました。私たちはサンスクリーン剤の塗布は最小限にとどめる必要があります。ラッシュガードなどで皮膚を覆い、覆いきれない部分のみサンスクリーン剤を使用しましょう。その場合も酸化チタンや酸化亜鉛などのミネラル由来の日焼け止めはサンゴ礁に無害と報告がありますので成分を確認して使用してください。

 

Q4.スプレータイプのサンスクリーン剤は有効ですか?

有効ですが、ムラが出来たり薄づきになりやすいという欠点がありますので何度も噴射を重ねましょう。また、小児に使用する際には吸入してしまう可能性があるので一旦手に取って塗布しましょう。

 

Q5.サンスクリーン剤が皮膚に浸透し人体に害があると聞いたので心配です。

一部の成分が使用した人の血中・尿中から検出されましたが、有害かどうかは分かっていません。現段階では紫外線による発がん性の方が明らかで危険と思われます。

また『散乱剤』(酸化亜鉛、酸化チタンなど)に関してはUVA・UVB両方に有効で、しかも化学反応も起こさず皮膚に浸透しない、と結論づけられ、安全性が確かです。肌トラブルも少なく赤ちゃんから使える成分です。『ノンケミカル』と表記してあるものは『散乱剤』のみが使われていますので表記を確認してみましょう。

以前は『散乱剤』は効果を上げると白くなりやすい、べたつくなど使用感に問題がありましたが、現在はメーカーによってはかなり改善されているようですのでSPF30以上の製品も多くあります。

 

Q6.今までサンスクリーン剤を使用していたのにビタミンDをとっていませんでした。大丈夫ですか?

ほとんどの方の紫外線対策・サンスクリーン剤の塗り方は不十分、という調査結果が出ており、これは逆にビタミンD不足となるほど紫外線防御ができていないことを意味しますので、通常の食生活であればビタミンD不足は心配ないと思います。今後紫外線対策を徹底する場合は食事内容の見直しやサプリメントをとると安心です。

菜食主義・極度の偏食の場合、食事で一切摂取されないことも考えられるので積極的にサプリメントは取ることをおすすめします。

 

あつた皮ふ科クリニックでは、3種類のサンスクリーン剤を用意しています。

用途に応じてうまく使用していけるとよいですね!紫外線対策について詳しく知りたい方はスタッフにお尋ねください✨✨

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文責:あつた皮ふ科クリニック院長 佐々木良輔 副院長 佐々木侑里子

あつた皮ふ科クリニック