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フケが治らないのはなぜ?原因となる4つの皮膚病と対策について皮膚科医が解説!

フケは新陳代謝によって、表皮が剥がれ落ちるもの誰にでも見られるものです。

通常であれば、それほど目立つことはありませんが、襟元や肩口などにたくさんのフケが目立つような場合や人一倍しっかりと洗って対策をしているのに一向に減らない何らかのトラブルが起こっている可能性も考えられます。

本記事ではフケの元になってしまう皮膚の病気や対策について解説していきます。

1.フケの原因①乾燥性湿疹


顔や体の乾燥は気にする方が多いものの、頭の乾燥には無頓着な方も多いのではないでしょうか。しかし頭部の皮膚も体や顔と同様に乾燥します

乾燥した皮膚の角質はフケとなり、またかゆみを引き起こすため湿疹、更なるフケにつながります。

乾燥性湿疹の原因

乾燥を放置し、湿疹へと移行した状態です。乾燥肌の方やアトピー性皮膚炎の方は要注意です。

乾燥性湿疹の治療法

乾燥性湿疹には「ステイロイド外用薬」が有効です。頭部に使用しやすいローションタイプ、シャンプーがあります

乾燥性湿疹のセルフケア・生活習慣で気をつけること

頭皮にも使用しやすいスプレーやローションの保湿剤をこまめに使用することで予防できます。

また、フケを落とそうと1日に何度も入浴したり、ごしごしとシャンプーの時にこすったりしていると頭皮を傷つけフケ・乾燥も悪化します。

シャンプーの使用量や頻度を抑え、またしっかり泡立てて使用しましょう。

 

頭も他の部分の皮膚と同じですので、ケアも同じです。

アトピー性皮膚炎について詳しい情報はこちら

2.フケの原因②脂漏性皮膚炎


脂漏性皮膚炎とは皮脂の多い部分に黄色や銀白色のフケのようなものと、皮膚の赤みを生じる皮膚炎です。

頭だけでなく、顔や脇などの皮膚のこすれる部分にも見られます。

赤ちゃんにできて成長とともに改善する『乳児型』と、思春期以降に発症する『成人型』があります。

脂漏性皮膚炎の原因

脂漏性皮膚炎は、皮膚の常在菌、特に「マラセチア」という真菌(カビ)が関連しています。

健康な皮膚では、マラセチアを含む菌がバランスを保って存在していますが、何等かの原因でそのバランスが崩れ、マラセチアなどの一部の菌が増加すると、様々な不調を引き起こします。

マラセチアはその代謝産物が皮膚に刺激を与え、炎症を引き起こします。
また飽和脂肪酸を消費するため、結果的に炎症や落屑を引き起こす不飽和脂肪酸を増やします。
さらにマラセチア自体が皮膚の免疫系に作用し、バリア機能を低下させ、湿疹を悪化させるなどの複数の要因に関与しています。(1)

脂漏性皮膚炎の治療法

以下の3点が治療に効果的です。

  • ステロイド外用薬
    炎症を抑えるのに有効です。頭部にも使用しやすいローションタイプ、シャンプーがあります。
  • 抗真菌薬
    原因菌のマラセチア菌の増殖を抑えてくれます。頭部にも使用しやすいスプレーやローションタイプがあります。
  • 抗ヒスタミン薬
    かゆみが強い場合はかゆみ止めの飲み薬も処方します。

    脂漏性皮膚炎について詳しくはこちら

乾燥性湿疹のセルフケア・生活習慣で気をつけること

ストレスは症状の悪化原因ですので、出来るだけ規則正しい生活を心がけストレスをため込まないようにしましょう。

また、脂漏性皮膚炎ではビタミンB群が不足していると報告があります。過剰に意識する必要はありませんが、バランスのよい食事は健康な皮膚に不可欠です。

洗髪は1日1回必要ですが、無理にかさぶたを落とそうとゴシゴシこするのはよくありません。しっかり泡立てて洗い、シャンプーの成分が頭皮に残らないようよくすすぎましょう。

またマラセチア菌の増殖を抑えるためにドライヤーなどを用いて十分乾かすことも大切です。日中も帽子などで蒸れた状態を長時間放置するのは良くないでしょう。

かゆみを伴う皮膚炎ですが、ひっかいたりかさぶたを無理にはがすのはよくありません。症状が強い場合は早めに皮膚科でご相談ください。

 

3.フケの原因③乾癬

『乾癬』は全身の様々な場所に銀白色のカサカサとしたかさぶたのようなものができる病気です。

頭皮に症状がでると、まるでフケが付着しているように見えます。

普通は頭のみではなく体にも症状は出ますので、体の他の部分にもカサカサが出来ているかどうかを確認してみるとよいでしょう。

乾癬の原因

免疫系の異常で角化(皮膚のターンオーバーの最後、皮膚の内側の層から皮膚一番外側の硬い層に進むこと)が異常に進んでしまうことが原因です。皮膚のこすれが症状を引き起こします。

乾癬の治療法

以下の3点が治療に効果的です。

  • ステロイド外用
    炎症を抑えてくれます。頭部にも使用しやすいローションタイプがあります。
  • 活性型ビタミンD3軟膏
    免疫の異常を整えます。頭部にも使用しやすいローションタイプがあります。
  • 紫外線療法
    免疫の異常を整えます。頭部にも照射が可能です。

その他、内服薬や注射薬などを症状に合わせて用います。

乾癬の詳しい情報についてはこちらをご覧ください

乾癬のセルフケア・生活習慣で気をつけること

ストレスや高脂肪食は発症のきっかけとも言われていますので、規則正しい生活とバランスのとれた食事をしましょう。飲酒やタバコも悪化や治療の妨げになる可能性があります。

入浴は毎日行い、体を清潔に保ちましょう。その際、ゴシゴシとこすってかさぶたを無理に取らないようにしましょう。

衣服の刺激やこすれが症状の悪化につながるので素材や形は意識して選びましょう。

4.フケの原因④頭部白癬


画像はDermNetから引用しています

白癬菌は足に感染する水虫が有名ですが、頭部に感染すると頭部白癬として発症します。

円形状に広がるカサカサとした領域を生じ、髪の毛がちぎれたり抜けたりもします。顕微鏡で表面の組織を観察すると、菌が見られます。

頭部白癬の原因

白癬菌の感染が原因です。柔道や格闘技をされる方は不特定多数の方と同じマットに頭をこすりつけるので感染しやすいと言われています。

頭部白癬の治療法

頭部白癬には「抗真菌薬内服」が効果的です。菌を体の中からやっつけてくれます。

白癬菌のセルフケア・生活習慣で気をつけること

毎日頭部を清潔に保つように心がけることが大切です。帽子などをかぶる習慣がある場合は定期的に洗うようにしましょう。

また、白癬はじめじめしているところが好きなので、頭部を乾燥させた状態を保つようにしましょう。

7.まとめ 〜気になったらお気軽にご相談を〜

フケは誰にでも起こり得るものですが、原因は人によって異なります。乾燥や皮脂の過剰分泌、生活習慣、紫外線などさまざまな要因が関わっているので、まずは自身の頭皮の状態や生活習慣を振り返り、フケの原因を把握しましょう。

原因がわかれば、専用シャンプーの使用や生活習慣の見直し、紫外線対策など、日常でできるケアにつなげられます。

一方、自己判断では改善しにくい場合もあるため、必要に応じて皮膚科で専門的な診察を受けることも検討してください。

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執筆・監修者紹介

執筆者 鷲見侑里子

【執筆】

医師 鷲見 侑里子
藤田医科大学医学部卒業
美容皮膚科医として10年以上の経験。
最新の知見に基づき、美容医療をわかりやすく解説します。

監修者 佐々木良輔

【監修】

院長 佐々木 良輔
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
あつた皮ふ科・美容皮膚科クリニック理事長。
専門的な視点から内容を監修しています。



参考文献
(1)Navarro-Triviño FJ, Velasco-Amador JP, Rivera-Ruiz I.
Seborrheic Dermatitis Revisited: Pathophysiology, Diagnosis, and Emerging Therapies—A Narrative Review.Biomedicines. 2025;13(10):2458.doi:10.3390/biomedicines13102458