こんにちは

さて今回は最近少しずつ増えている手荒れのはなしです。

先日5月18日CBCテレビの『チャント!』に当院院長が取材を受けました👏👏👏

内容はコロナウイルス感染対策による皮膚トラブルでした。

そこでも紹介した手洗い・手指消毒と手荒れの内容をこちらでも紹介したいと思います。

 

コロナウイルス対策の基本として手洗い・うがい・マスクを例年以上に皆さん気を付けて行っていらっしゃいます。

そういった基本の徹底が功を奏して、例年よりもインフルエンザをはじめとする様々な感染症が減っているそうですね。

(それ以外にも様々な要因が関わっているとは思います。)

 

ところが、こまめな手洗いや正しい手洗いを心がけることで増えるのが『手湿疹』いわゆる手荒れです。

『手湿疹』の原因や治療、皮膚科医おすすめ『美しい手』を守るための正しいケアの仕方をお伝えします

 

【手湿疹はなぜできるの?】

少し詳しい話になりますが、手湿疹が起こるメカニズムについてお話します。

 

①手に付くモノによる刺激😱

手荒れの原因の約70%を占めると言われます。

洗剤、シャンプー、石鹸、手指消毒剤、アルコールなどによる保湿因子の減少や化学的刺激紙・布などによる摩擦が物理的に直接皮膚表面を傷つけ湿疹を引き起こします。

肌に対して刺激の少ない洗顔ソープ スキンピールバー

②アレルギーによる皮膚炎😱

2タイプのアレルギー機序が関与しています。

接触皮膚炎

金属やゴム製品、洗剤やシャンプーの成分、毛染めに含まれる成分、植物などが原因になることが多いと言われています。

①による手荒れを放置することで、体内に物質が侵入して体がアレルギーを作ってしまいます。

特定の物質に触れた後、12時間から24時間後に反応が出ます。

 

蕁麻疹

赤みやかゆみを引き起こし、接触皮膚炎よりもすぐに出現する(数分~60分)のが特徴です。

エビ・野菜・肉などの食材や、ラテックス、抗菌薬、消毒薬によるものが代表です。

 

③特定の物質によるかゆみ😱

植物・クラゲ・毛虫、防腐剤などによるアレルギーとは関係なく起こる蕁麻疹

ホウレンソウ、ナス、トマト、タケノコなどに含まれる成分が直接皮膚にかゆみを引き起こすもの

などがあります。

かゆみから引っ掻き行為を繰り返すと湿疹の悪化となります。

 

【手湿疹の治療】

ステロイド剤と手のバリア機能を保護するための保湿剤がメインとなります。

亀裂が出来たりしてヒリヒリといたい方は、ステロイド剤が含まれるテープ剤で保護するなどの工夫をします。

また、手には水虫菌として知られる白癬菌などが付くこともありますので、きちんと原因を見極めることも重要です。

原因物質が分かる場合は次から触れないようにしてもらいます。

 

【重要!!美しい手を守るスキンケア】

一度治療しても、同じ刺激が続けばすぐにまた悪化します。

そこで今日からぜひやっていただきたい手荒れ予防ケアをご紹介します😊

 

①手袋をつける✋

食事の準備、片付けをする際にはゴム手袋をしたり、園芸などの時にも軍手をすると

刺激物質が肌につかないので、理論的には手湿疹は起こらないはずです。

ただし長時間の着用は汗で蒸れてかゆみが増強されることがあるので避けましょう

 

②手洗いと消毒液を使い分ける✋

頻回の手洗いは保湿因子を取り去ってしまいます。

『低刺激の消毒液使用』と『手洗い』をうまく使い分けて手洗い回数を減らす、というのも有効な場合があります。

消毒液が刺激になっている場合もありますので注意が必要です。)

使い分けの方法は、

●目で見て手に汚れがついている場合は手洗い

●ウイルスなど目に見えない汚れに対しては消毒液

これを基準にご自身のライフスタイルに合わせるとよいでしょう。

『グリセリン含有アルコール』は比較的低刺激と言われていますのでおすすめです。

※自作の消毒液は肌に直接つけられるものではなかったり、菌に無効なものだったりするものもあるようですので注意してください。

 

③こまめな保湿✋

手を洗った後、保湿ができていますか?

保湿因子が少ない手には手洗い後の保湿は必須!です。毎回必ず手洗いのあとは保湿をしましょう。

とくに手袋をつけられない職業の方などは、保湿効果だけでなく刺激物質から肌を守るベールを作ってくれるような成分も重要です。

ハイドロキノンクリーム(外用薬)

 

ハンドクリームの選ぶポイントは

●有効成分が入っていること

●ムダな成分が入っていないこと

●清潔に保てるもの

の3点です。

 

●有効成分が入っていること

肌の保湿をしてくれる成分と、ベールをはり肌を保護してくれる成分の両方が入っているものがよいです!

1⃣水分保持(保湿効果)のある成分

例:グリセリン、乳酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、尿素など

2⃣ベールをはり肌を保護してくれる成分

例:天然油脂、長鎖脂肪酸、脂肪酸エステル、ラノリン、リン脂質など

1⃣と2⃣の成分が両方入っていればとりあえずはOKというわけです

 

●ムダな成分が入っていないこと

香料などの余分な成分が刺激の原因になることもあるので、出来るだけシンプルな成分のものがおすすめです。

肌荒れしたときにどの成分が原因か、突き止めやすいという利点もあります。

 

●清潔に保てるもの

また、汚染されにくいチューブやポンプタイプのもので短期間で使い切れるものを選ぶのも大切ですね。

チューブタイプであれば接触部位が少ないので菌が短期間で増殖する心配はさほどありません。

 

迷う場合は『DRXADパーフェクトバリア』がいいですよー😍

DRXADパーフェクトバリアについてのブログはこちら

 

【最後に・・・】

いったん落ち着きそうなコロナウイルスですが油断禁物ですし、他の感染症対策のためにもぜひ手洗い手指消毒の習慣は続けたいところです。

手荒れにならない手指衛生を継続していきましょう。

手荒れの治療や対策の指導はぜひあつた皮ふ科クリニックでご相談ください。

あつた皮ふ科クリニック・美容皮膚科クリニック