赤ら顔・酒さ

赤ら顔・酒さとは

赤ら顔は何らかの原因で毛細血管が異常に発達し、肌の表面に透けて見える病気です。 毛細血管が発達する疾患はいくつかありますが、原因疾患がないのにも関わらず毛細血管が皮膚に浮き出ている場合は毛細血管拡張症、さらにお顔全体に赤みが広がったりニキビ様の丘疹が加わったりと一定の特徴的な症状を伴う場合は酒さとなります。

赤ら顔に関しては

治療方法

毛細血管拡張症や酒さに対して当院ではまずは保険適応でできる治療を行います。

■保険診療

抗生物質内服

特に丘疹や膿疱が出ている場合には抗生物質が有効です。明らかな作用機序は不明ですが、抗生剤の持つ炎症を抑える働きが症状を抑えると推測されています。

タクロリムス水和物軟膏

特にかゆみがある場合に使用します。非ステロイド性の抗炎症薬です。 ステロイドは血管を拡張させる作用を持つ為、酒さが疑われる方に対してステロイドは不適応です。 この軟膏も使用方法によっては酒さを悪化させることもあるため、当院では医師の判断のもと慎重に経過を見ながら使用します。

メドロニダゾール軟膏

欧米の治療ガイドラインでは標準治療として古くから使用されてきましたが、日本では2022年に保険適応となりました。抗炎症性作用を持つ外用薬です。 ニキビのようなぶつぶつがあるタイプの症状に使用します。

VビームⅡ

血管が原因となる症状の場合に使用するレーザーです。 赤色に反応する波長を持ち、血管内のヘモグロビンに作用し熱を加えることで異常に発達した血管を収縮させる治療です。保険適応があります。3か月間隔で3~7回程度の照射が必要となります。

VビームⅡの仕組み

VbeamⅡとは血管腫や毛細血管等に使われるレーザーです。VビームⅡは595nmのオレンジ色の波長をもち、血管に含まれるヘモグロビンの赤色に反応して熱を加えることで当てた部分の血管の内壁が破壊されて血管を塞ぎます。1回の照射では、全て塞ぐことができない為、期間を空けて繰り返しレーザーを当てていく必要があります。

痛みが緩和されます。

VビームⅡはレーザー照射前に、-26度の冷却ガスを噴射する仕組みを搭載しています。レーザー自体は肌の奥ふかくまで届く為、肌表面にはダメージを与えず、ターゲットとなる血管のみを破壊します。

漢方(十味敗毒湯)

皮膚科では化膿した皮膚の改善に使用される漢方薬の一種です。炎症を抑える効果を持つ為、丘疹や膿疱を形成している場合に処方することがあります。

注意点

・紫外線に当たると悪化するので日焼け止めが必要です。
・過剰なスキンケアが悪化の原因となります。酒さが疑われる場合は、保湿についてアドバイスを行います。
・前述したとおり、ステロイドが悪化の原因となります。(酒さ様皮膚炎、ステロイド酒さと呼ばれます)。
   他院で漫然とお顔にステロイドを塗布している方で症状がある方はお薬手帳をもってご来院ください。

予約方法

通常の保険順番予約からご予約ください。

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正しい情報と確かな治療で、患者様の健やかなお肌を守るお手伝いができれば幸いです。
少しでも気になるところがあれば、ぜひ当院までご相談ください。